タイヤの太さ2

もう一ヶ月も経ってしまいました。
24ミリ巾のタイヤを使用した感想です。

ちなみに私は練習レースを問わず7気圧で走るようにしています。
前後の空気圧はあえて変えません。
最近使ったタイヤといえばチューブラーは
練習レース兼用のコンチネンタル/スプリンターの22ミリ、
ミシュラン/セルヴィツィオコルセの21および24ミリ巾、
クリンチャーはボントレガーのR4の23ミリや
ヴィットリアのディアマンテプロの24ミリなど。
全体の印象で言えばコンチネンタルスプリンターが最も高性能だと感じた。
というのも直進時の乗り心地(クッション性)、コーナーワーク(グリップ力)、急ハンドリング時の捻れ感(ケーシングの柔軟性及び剛性)など全てにおいて高バランス。
最も安心感というかいつもの乗り心地という感覚を持ったのがミシュランの21ミリ。
これはシマノ時代にも使っていた事があり、変わっているところといえば全体のバランスあるいは精度が少し上がったところか。
グリップはコンチネンタルほど高い印象はないのだが(コンチネンタル/スプリンターと比べて良いものか?)、滑り始める感覚が判り易そうなのだ。
数年前の使用なので細かいところは以前の、しかも最近(?)記憶力の低下が著しい記憶に頼るしかないのが不安要素ではあるが大まかには合っていると思う。
最近使った中ではボントレガーのR4は意外に良かったが試乗車をお借りした時に付いていたものなので既に使い古しておりペラペラ状態だったのが残念。
ヴィットリア/ディアマンテは「ものすごく」乗り心地が良くツーリング程度の走行には非常に向いていた。
ところがヒステリシスとかいう時差と変形の関連する損失は非常に大きいような気がした。
少しググって横文字のしかも自分にとっては新しい単語を使ってみたが、ヒステリシスという言葉はしっくりこない。撓みとか歪みかな。
そして本題、西日本実業団ロードで初めてミシュランの24ミリを使用した感想なのだが、
もの凄く良かった!
広島のコースは近年全面改装され、アスファルトの状態は94に走ったアジア大会と同じくらいに、あるいはそれ以上に良くなった。
本来空気量が多くなる大径タイヤは荒路ほどその威力を発揮するはずなのだがそういった意味ではあまり違いの判らないコースとなってしまった。
しかし今回は計らずもゴール前で落車が起きたが、高グリップとヒステリシスの大きさのおかげでスリップ量が減り大事には至らなかったという点では◎。
経験上21ミリだったら前走者の落車にツッこんでいた可能性が高かった。止まれる距離が短くなった印象だ。
勿論「止まる」にはボディバランスを含めたバイクコントロールを筆頭に、レバータッチやらの操作系コンポの操作性や制動力も大きく絡むが、シマノDi2デュラのブレーキ系とスイスストップのカーボンリム専用シューは素晴らしい性能を発揮してくれた。
自転車競技は機材スポーツであり機材の重要性は言わずもがなのことで、特にこういう命をかける部分は強くなる為のパワーメーターなど以上に拘らなければいけない部分だと感じた。
話はそれるが自転車の基本能力は「走る、曲がる、止まる」で、いくら人間のパワーが付いて走れるようになっても、奇麗に曲がったり上手く止まるという行為までのスピードコントロールができなければせっかくのそのパワーも無駄になってしまうのだ。
もしコストという制約条件があってもそれにはコストを掛けるべき順位というものがあり、安全に長く自転車を楽しみたいならそこにお金をかけるのが妥当でしょう。
クリンチャーとチューブラーの違いもあろうが、やはり今の段階では自転車が楽に速く移動する機材と考えそのホイールに付けるタイヤを比較すれば、まだ高性能クリンチャーより高性能チューブラーに軍配は上がります。
もといもし今回のタイヤに主観的順位をつけるなら
ミシュラン/セルヴィツィオコルセ24ミリ>コンチ/スプリンター>ミシュ/21ミリ>ボントレ/R4>ヴィットリア/ディアマンテ
となりました。
他にもいろいろ使ってみます!

追記:最近ツールやオリンピックの自転車特集を見ますが、タイヤメーカーがやはり幅広チューブラーの試作を付けている自転車を良く見ますね。