逃げるな!

今度は車との接触事故。

前方の車が数台停まっていたので路肩をゆるゆる走っていた。
と、いきなりドアが開いた!
「うひゃぁあ〜」と思い左にハンドルを切る私。
しかしながら痛恨のダメージが右手に走る。
そのまま自転車放り投げ右手がどうなってるか確認する私。
「血、血だ!!!」
「いや待て血だけか?」
「なんか普通に動くなぁ」
と、この間数秒。
はっと我に返るとそこから降りてきたおばちゃんが立ち尽くす。
「あれ?車は??」
おばちゃんも挙動不審でそそくさと立ち去る。
車を探す私。いない。
おばちゃんは道を挟んだコンビニに逃げ込んでいた。
即座に追っかける私。
仕方なくコンビニから出てくるおばちゃん。
「すんません、今車から出てこられましたよね?」
「あ、はい。タクシーから降りてきました」
「あ、タクシーですか?白タクですか?タクシーの色には見えませんでしたけど。変な金色っぽいセダンやったけど」
「え、ええ。○駅から乗ったんですけど、いつもならカード貰って降りるんですけどねぇ」
な、なんか怪しいなこのおばちゃん。
まあええわ。
怪我もドアの形に一文字の切り傷がついて少々の打撲程度ですんだ。
「警察に連絡して証人になってもらって貰おうと思いましたけど、時間があれへんから良いですわ」
「私は時間あるから大丈夫よ〜」
チョット喜んでる??
しゃあない。マッサージも予約してるし自転車も持っていかなアカンから警察もなしや。
「お時間取らせてすんませんでした〜」(おぼえてろあの金色タク!!)