台湾

この数年台湾に友人が自身の所属する会社の台湾支社へ派遣されています。
彼は仕事にも情熱があり趣味にも同じように情熱を傾けています。
海外の支社の実務を任され自分の任務も遂行し趣味も楽しんでしまうバイタリティは羨ましい限り。
台湾には私も以前所属したチームの初めての海外遠征で行かせていただきました。
ナショナルチームという形でしたので参加のメンバーも自チームと他チームの当時強いと思わせる成績を残していた数人。私自身がそこに入っていたのが今でも不思議ですが、その遠征がきっかけとなって海外へ大きく舵を切り始めました。
日本人にとっては非常に近い海外レースの経験ができるところですね。
今では台湾内でもシリーズ戦なんかもあるようです。

この数日その台湾で日本のナショナルチームが大活躍しています。
福島選手と西谷選手というベテラン二人がステージ優勝しナショナルチームという面目躍如の成績です。一緒にチームを構成されている若手メンバーもさぞ良い目標になることでしょう。日本では大地震をきっかけにとんでもない状況になってはいるものの、選手たちは一歩海外に出ていざ勝負となればそのような状況は、ヤルかヤラれるかの状況では忘れ去られます。それを思えば選手生活の過酷なこと、、、ま、話はそれましたがそれでも頑張っている選手、そしてそんな状況でもヨダレをたれつつ必死の形相で走り続ける選手を見てやっと観客は勇気をもらえます。必死に打ち込む姿が観る人に感動を与えるのです。台湾でもひたすら90キロ逃げ続けた福島選手、不調に喘ぎながらも走り続けた西谷選手、、、彼らをゴール地点で待っていたのは勝利の女神と無言で観衆に語りかける勇気という名のエネルギーです。何度も言いますがただカッコ付けて走っているだけでは勇気は与えられません。本人がどれだけエネルギーを傾けたかで魅了される観衆の勇気という名のエネルギー量も変わってきます。そう思いませんか?

昔見たイタリアのビチスポルト(BS)という自転車雑誌に掲載されていた、当時飛ぶ鳥を落とす勢いのグレッグ・レモンの写真を思い出します。既にベルナール・イノーと対等に渡り合えるまでに成長した若手チームメイトのその写真は、パリ・ルーベのヒトコマでしたが、まさに勝負をかけた必死の形相で泥まみれになりながらヨダレを滴らせて走る姿を切り取った場面でした。私の原点の一つをここ最近忘れかけていました。